睡眠障害
（2002年10月）
 睡眠障害に至るまで今年度になって、仕事が大変になった。 問題続出で気の休まる暇がない。 帰宅後に飲む酒の量がぐっと増え、酒の力で寝るようになっていた。 ９月に、毎年受けている人間ドックの申し込みをしたら、書類の中に、「メンタルヘルス相談」というものの案内が入っていた。精神科医や臨床心理士が相談に乗ってくれるというもの。 毎年入っているもので、今までは気にも留めずに捨てていたのだが、今年は気になって捨てずに取っておいた。 ９月末に受けた人間ドックの結果、去年までと違って、胃炎になっていた。自覚症状はほとんどないが、仕事のストレスが体に影響しているのだろうか。 |
| ９月30日（月） 仕事に関する夢を見る。 普通なら、目覚めたら、「ああ、夢だったか」と思うのだが、この時は、目覚めてもしばらくの間、それが夢だったのか現実に起こったことなのかわからなかった。 自分の精神状態に不安を感じる。 |
| 10月２日（水） 私の仕事は、一般の人とは少し勤務時間がずれていて、午後１時から９時45分まで。 したがって、午前中、11時ごろまで自宅にいることが多い。 起床後、出勤まで、いつも、インターネットをのぞいたり、書き物をしたりしているのだが、この日は、何もする気が起こらない。 パソコンをちょっといじっては横になり、何か書いてみてはすぐ横になりして、畳の上に横になっている時間の方が多い。 気持ちが沈むばかりで何をする気にもならない。 そのうち、横になったまま起きあがれなくなるのではないかという気になってきた。 これが話に聞く「鬱病」なのだろうか、と思った。 しばらく考えて、とってあった、「メンタルヘルス相談」の紙を取り出し、電話をかけて、受診の予約をした。 予約が取れたのは、次の週の火曜日、10月８日。 しばらく横になって過ごし、気力を振り絞って出勤。 職場で、自分の状態を正直に話し、神経を使うことは避けたいと願い出たところ、同僚も皆、私の仕事は大変だということはわかっていて、了承してくれた。 自分の状態を人に話すと、少し楽になった。 |
| 10月６日（日） 全日本プロレス後楽園大会の日。 チケットは先月買ってあった。 しかし、水曜日以来気持ちが沈んでいて、正直なところ、見に行くのも面倒。 どうしようかと思ったが、見に行けば気分がかわるかもしれないと思って、気力を振り絞って見に行った。 試合開始直前につき、あれこれ考える間もなく第１試合開始。 トリプル・スレッド・マッチで、グラン浜田、愚乱浪花、土方隆司が登場。これが面白かった。 浜田と浪花は土台が共通するからかみ合って当然だが、９月に正式入団した土方がうまいのだ。 これですっかりプロレスの世界に入り込み、だいぶ明るい気持ちになれた。 土方に感謝。 |
| 10月７日（月） これまで毎晩飲んでいたが、このままではアルコール依存症になってしまうと思い、酒を飲まずに寝ることにする。 しかし、飲まないとなにか寂しく、ついインスタントラーメンを食べてしまう。満腹になると眠れる。 |
| 10月８目（火） 予約してあった「メンタルヘルス相談」へ。 午後なので、時間休を取って行った。 あいては「臨床心理士」という肩書きの女性。 今年度に入ってからのことをいろいろ話す。 一体何が大変なのか、ということを理解してもらうのに手間取ったが、説明しているうちに自分の中で少し整理される、という効果はある。 １時間近く話をしたところ、鬱病についてはそれほど心配はないが、酒の力を借りないと眠れないのはよくない。酔った上での睡眠はあまり休まらない、という。 眠れないのは睡眠障害なので、医師の診断を受けて睡眠補助剤をもらって寝た方がいい、とのこと。 その場は「相談」であって診察ではないので、診断はできないのである。したがって、そこで薬をもらうことはできない。 この日も、酒を飲まずに寝たが、やはり寝る前にものを食べてしまった。 |
| 10月９日（水） 専門医の診断を受けるために、午前中、「精神神経科」へ。 受付で、前の人が時間がかかっているので、だいぶ待たなくてはならないかもしれない、と言われたが、１時間ほどで診てもらえた。 医師は非常に若い男性。 前日「メンタルヘルス相談」で話した内容をかいつまんで説明。 医師の話では、私と同じ状態で受診に来る人は多いということだった・ やはり睡眠障害ということで睡眠補助剤をもらう。 薬は２種類。睡眠に入りやすくするためのものと、気持ちを落ち着かせるものだという。 とりあえず２週間分貰う。 酒を飲むと、薬がききすぎて危険なので、薬を飲む時は、酒を飲んではいけない、とのこと。 それから仕事へ行って、薬を貰ってきたことを職場で報告。 仕事は普通にできる。 帰宅後、妻に薬のことを話すと、妻も寝付きがよくないので興味津々。 その日初めて飲んだが、確かに横になってしばらくすると寝てしまった。 |
| 10月12日（土） 薬を貰ってきてから寝付きは良くなった。 ただし、目覚めても、すっきりさわやか、というわけではなく、何となく頭がぼんやりしている。 気持ちが落ち着く薬というのは、思い詰めないようにものを考えさせない作用があるのかもしれない。 この日は職場でイベントがあり、どうにかこうにか終了。 終わってから、軽く缶ビールを飲む。 ７日からずっと飲んでいなかったので、久しぶりのビール。 少し飲んだだけで気分が高揚し、自分でも意外なくらいよくしゃべった。 酒を飲んだので、薬は飲まずに寝る。 |
| 10月13日（日） 休日。 昨夜、缶ビールを飲んで気分が高揚したのは覚えているが、そんなに飲んでいないのに、どんなことを話したのかはよく覚えていない。 久しぶりに自宅で夕食。晩酌をするので、薬は飲めない。 寝る前に少し飲んで寝る。 |
| 10月16日（水） 薬のおかげで、酒の量は格段に減り、寝付きは良くなった。 しかし、明るい気分になる、というわけではない。仕事そのものには変化はないわけだし。 日によって、元気だったり落ち込んでいたり。 今日は気分がすぐれない。 |
| 10月17日（木） ９月以来困っている四十肩を診てもらいに病院へ。 痛くても動かすようにとのこと。 なぜは今日は元気でいられる。 睡眠補助剤の効能は、単に眠れる、ということだけでなく、酒を飲まなくても就眠できる、という安心感を与えてくれるところにもあるようだ。 |
| 10月29日（火） ほかの精神科医にも診てもらうと、違う診断がでるかもしれない、という話を聞いて、曜日を変えて病院へ行ってみた。 すると、最初に診断した医師でなければ、診てもらうことはできない、ということで、以前と同じ睡眠補助剤だけくれた。 |